ギター A君のこと
中学時代、帰宅すると手にするのはお気に入りのギターだった。
当時はフォークギターと呼んでいたアコースティック・ギターだ。
ヤマキ製(ヤマハじゃないよ)だった。
友人のA君は、とても良い人で、決まって部屋まで上がり込み、自分のヘタなギターと歌に付き合わされていた。
ビートルズ、サイモン&ガーファンクル、井上陽水がレパートリーだ。
毎日毎日、オンステージを文句も言わず聞いていたA君。
別々の高校になり、付き合いも疎遠になった。
ある日、偶然会った時に聞くと、「ギター同好会」に入ったと言う。
ギターを教えたことはなかったと記憶している。内心、弾いてみたいなと思っていたのかな・・・。
A君の家は、大変な大金持ちで、庭にテニスコートはあるし、鉄筋3階建ての大きなお屋敷のテラスでは卓球が出来た(らしい)。
彼の名前で検索すると、電話番号と共に住所も引き当たる。相変わらず、あのお屋敷に住んでいるのかと思い、Google mapで見る。
土地の一部は大きなマンションになっていた。例のお屋敷はというと、近代的だった建物は建て替えられ、瀟洒な西洋風の建物に変わっていた。言うなら、旧軽井沢の別荘風。
だから何というのではないが、ぜひ、彼の家にお邪魔して2人でギターを弾けたら良いななどと思う。
子供の頃は、汚いガキだったから、玄関より先には入れてもらえなかったからねw