120rpm

ミル、キク、モノ、コト

オペラはソリストで観る

ィアナ・ダムラウが良い。

以前、『魔笛』での彼女のすばらしさを書いたことがあった。 

iga-120rpm.hatenablog.com

どや!とばかりに子分を従えてやってくる夜の女王は、その貫禄の演技もさることながら、歌唱の美しさが印象的な名演だった。

マリア・カラス、クリスティーナ・ドイテコム、ルチア・ポップエディタ・グルベローヴァなどなどお気に入りのソプラノ歌手は数あれど、今はディアナ・ダムラウがお気に入りだ。

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Blu-rayやDVDも海外盤なら英語字幕になるが、かなり安く買える。一本2,000円もしない。

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Guseppe Verdi : Rigoletto [DVD] [Import]

正直言って、ジャケ買いだw
何やら淫靡な感じにそそられて買ってしまった。別の公演時にはあったのだろうが、同じ場面は収録されていない(-_-;)

ヴェルディリゴレット
写真の変な被りものをしているのが、道化のリゴレットだ。

乱暴にストーリーを書くとこんな感じだ。

リゴレットは、自分に娘がいることを隠している。
好色な公爵に仕えるリゴレットは、公爵に妻や娘を手籠めにされた男たちを馬鹿にし侮辱している。そんな最低なリゴレットに天罰が下る。
最愛の娘を公爵に手籠めにされてしまうのだ。怒ったリゴレットは公爵殺害を殺し屋に頼む。しかし、殺し屋が手をかけたのは最愛の娘・ジルダだった。

何だかモヤモヤした話だ。
リゴレットは因果応報・・・だが公爵は助かって、また女漁りをするに違いない・・・。良い面の皮が娘のジルダで、殺される意味が分からない(たとえ愛してしまった男・公爵を助けることが出来たとしても)・・・。オペラは、なかなか不思議な芸術で、こんな風に考えだしたら切りがないものが相当多いのだ。

舞台は16世紀・イタリアということだが、かなり現代風にアレンジされている。
主要キャスト以外は異形のモノとして登場していて、こういうのが苦手な人もいるが、なかなか洒落た演出。

ジルダ役のディアナ・ダムラウは、安定した歌唱と思い入れたっぷりの演技で最後の悲劇を際立たせる。