120rpm

ミル、キク、モノ、コト

サイボーグ009

当時は石森章太郎だった。
本屋の棚の一番上に並べられているマンガの単行本。
買わない限り読まさないよという強い店主の意志を感じた。
その中に、『サイボーグ009』があった。

最初に買ったのは、サンデーコミックス版の第9巻。「移民編」だったと思う。
「天使編」で物語は頓挫してしまい、幾度となく○○編として蘇っては来たが、未完のまま石ノ森章太郎は亡くなってしまう。
その後、彼が残した創作ノートを基に、小説版、漫画版で完結したが、まあ、蛇足だったかなと思う。その完結版に似ているけれど、映画『 009 RE:CYBORG』(2012)の方が儚く切ないエンディングだったしまとまっていると思う。

長きにわたって書かれてきた009を全て読む。
手っ取り早いのは文庫版だ。

久しぶりに読み直そうと手に取って愕然とした。
文庫版だと、字が小さすぎて読めない。

ジジイになるとはこういうことかと悲しくなった。

読めるには読めるが、以前のような没入感が生まれない・・・字がかすんでるからねえ・・・。

そうだ、Kindleならと思ったが、全話収録というところが肝で、どうも欠けている話がいくつかあるように思う。
どうしても、“全話”にこだわってしまう。

辛いんだぞ、ジジイは。